『鉱物と理科室のぬり絵』は色鉛筆に適した紙で作られています。
「本を入手したはいいけれど、どんな色鉛筆を使えばいいの?」
「どうやって塗るときれいになる?」
という疑問をもたれる方も多いかと思いますので、今回は色鉛筆の選び方や塗り方について、ルーチカが採用している手法をご紹介します。

色鉛筆
ステッドラーのカラトアクェレル60色という水彩色鉛筆を使っています。実は10年以上前に家族から譲り受けたものなので、自ら選んだものではありません(なので現行品と色のラインナップや品質が変わっている可能性もあります)。しかし巷での評価も良く、それなりに安価で流通していて、実際に塗ってみて不満もないのでお勧めです。
芯がやわらかいというのが高評価の理由のひとつです。芯がやわらかいと筆跡が目立たずにぬれます。ただし、同じブランドでも色によって硬さがかなり異なります。これは素材の都合上仕方ありません。塗っているうちに使いやすい色が感覚的にわかるので、おのずとそれを選び、その色ばかりが減ることになります。

色数
前述のとおり、家にある60色セットを使っているのですが、これで充分です。これより少ない本数でどうか…というと、可能だとは思いますが、混色の知識が必要になります。36色の色見本を見てみると、それなりに使えそうな印象でした。
逆に色の三原色に従うならば、原理的には赤・青・黄の3本あればすべての色がぬれます。しかし色鉛筆に使われる色素はこれを網羅できないので最低でも12色はあったほうが良いです。
メタルや蛍光の色鉛筆を使うのも楽しいと思います。きらら舎SAYA(さとうかよこ)はこういった特殊素材の活用が得意なので、今後実験等をご紹介します。ささきさTOKO(ささきさとこ)は普通の色で鉱物塗りを極めます。

筆圧
筆圧はかけず、薄く色を重ねると筆跡が残らず綺麗な面が塗れます。同じ色を薄く何回も塗り重ねたり、違う色を重ねて混色したりして濃くしていきます。

薄い色から?濃い色から?
鉱物は特に考えずに、塗りたい色から塗っています。薄い色を先に塗ると、はみ出した部分を後の濃い色でフォローできます。黒フチの蝶は巻末の手順がおすすめです。
一部から完成させずに、全体を薄く何層も塗ることが多いです。実際の手順は早送り画像をご覧ください。

実のところ、色鉛筆での彩色はSAYAもTOKOも初心者なので、今後みなさんと一緒に塗って学んでいけたらと考えています。

ちなみに、色鉛筆以外の画材だと
・水彩絵の具→水で紙が波打ってしまう
・コピック→インクが裏抜けしてしまう
・パステル・コンテ→ページを閉じると色が移ってしまう
等の理由からそのままのご利用はお勧めしていませんが、これらも使えるような実験を追々ご紹介したいと考えています。

文責:TOKO