結晶形態学

 百年前にX線結晶構造解析の歴史が始まるより以前、結晶学は鉱物の外観から対称性を見出し、分類同定する学問であった。今日では元素組成と粉末X線パターンによる鉱物の同定が一般的となり、古い結晶学は「結晶形態学」として結晶学の導入部に登場するのみとなっている。しかしながら、結晶の点群と格子定数、ミラー指数から定義付けられる多面体「結晶形態図」の意匠の美しさは現在でもなお人々の心を魅了し続けている。
 ルーチカではこれまでも結晶形態学のうち特に数学的、幾何学的興味に焦点をあてた文具雑貨を制作してきた。そしてこのたび改めて、結晶形態図の意匠の美しさを追求し、日常生活を彩る様々な素材との融合を試みる「結晶形態学」プロジェクトを始動する。

『結晶形態学』12/1-5 @ギャラリーカドッコ

2017年12月1~5日に、西荻窪ギャラリーカドッコにて結晶形態学プロジェクトのオープニングイベントを開催しました。
たくさんの方にお越しいただき、無事終了しました。どうもありがとうございました!
結晶形態学のプロジェクトは今後も継続し、また折に触れ皆様にお披露目する機会を設けますのでどうぞよろしくお願いします。

日時:2017年12月1~5日 12:00~19:00(初日のみ15:00オープン)
場所:西荻窪ギャラリーカドッコ https://cadocco.jimdo.com/

波佐見焼(白磁・青磁)

400年の歴史を持つ長崎県東彼杵郡波佐見町付近で産する陶磁器。

素焼きに釉薬をかけて更に1300℃で焼成した白磁と青磁。
無機質な美しさが結晶形態図の多面体と相性が良く、絶妙なたたずまいを見せる。

波佐見焼(素焼)

400年の歴史を持つ長崎県東彼杵郡波佐見町付近で産する陶磁器。

900℃で焼き上げた多孔質の素焼きは、チョークほどの柔らかさ。表面を研磨して自分だけの結晶形態標本を作ることができる。
また、茶味がかった白で保水性に富み、アロマストーン等の用途がある。

結晶形態図録